もともとの家庭用木製品の仕事の関係上、
中国へは13、4年ほど前から行っており、
もう何回行ったか数えられなくなってからも
随分経ちます。
 
今では笑い話ですが、中国への旅では、
ずいぶん色々な経験をしました。
こんなにも山深い地域に
 行くのは初めて…
 
前からの知り合いで、取引先でもある中国人の巫(う)さんに、
「いい竹炭を焼いているところを捜して欲しい」と依頼したのは昨年の
4月頃のこと。やっと、見つかったという連絡はあったのは、梅雨に入った
6月頃のことでした。
彼とはもう、かれこれ12年ぐらいの付き合いで、日本語も非常に達者です。
初めて会ったときは、彼は大学を卒業したばかりで、まだ日本語が
できなくてカタコト英語で会話していたのですが、独学で日本語を勉強して
マスターしてしまいました。
仕事のためとはいえ、ほんとうに偉いものです。 
巫さんは5年ほど前に国営の商社を辞め、独立して自分の会社をつくり、
今は貿易公司の社長さんです。

駆け引き上手な中国人には珍しく、誠実な人柄で約束などもきちんと守り、
こちらの言うことをすぐに理解してテキパキと処理してくれる、私にとっては
非常にクレバーで信頼できる取引相手です。

探し求めて、ようやく見つけた炭焼き屋さんは
浙江省の山岳地帯にありました。

省といっても、広さは日本の面積の約4分の1
ほどあります。浙江省は上海から200km程
南西にある、杭州というところが省都です。
杭州は南宗時代の都で、西湖という景観で
有名な湖があります。
そういえば、日本人になじみのあるショウコウ酒の
ショウコウもこのせっ江省の都市の名前ですね。
 西湖のほとりのベンチで
 しばし、ぼーとする
人物では魯迅とか蒋介石などがここの省の出身
だそうです。
この杭州という街は実は、何十回にも
およぶ私の中国訪問ですが、初めての旅で訪れた
街で、非常に印象に残っているところです。
この時に体験したことは終生、忘れることはない
でしょう。(なにをたいそうに)
西湖のれんこん
どんな味なんやろ
この時は商品の買い付けに、ある工場を訪問するのが目的だったのですが
杭州の宿泊先のホテルに迎えにきた中国人通訳が、「工場で昼食をとりますが、
えびは食べれますかと」いうので、「ん?えび...?大丈夫ですよ。」と答えたところ、
実際食卓にでてきたのは「えび」ではなく、なんと「へび」のフルコースだった
のです。
私はもう死ぬほど「へび」が嫌いで、見ただけで逃げだしてしまう人間ですので、
もうたまりません。いや、強烈でした。目の前で、生きたのを・・・
あっ もうやめておきます。すいません、つい思い出して鳥肌が立ってきました。
訪問する竹炭焼き屋さんは、その杭州から400kmほど南に位置するところに
あるとのこと。
そして、7月26日に関西空港から上海へ出発。そして杭州までは
何の問題もなく到着。杭州の空港まで迎えに来た巫さんのサンタナに乗り込み、
いざ出発ということで目的地へ。途中、木製品の工場など寄ったりして、一泊。
翌朝からまた車で、目的地まで走り続けました。
ちょうど、そのころ台風がきており、
すごい土砂ブリの中を山中へと入りました。

中国へは何十回も行っていますが、
このような山深い地域に行くのは初めてでした。
大連から40時間近く汽車に乗って、
ロシア国境まで行った時も、
山すそを走るというのはありましたが、
山を越え悪路を走っていると・・・
窓から見える風景のほとんどは、
地平線までつづく畑や草原、荒れ地
で、
このような高所で山とか谷を見るのは初めての
経験でした。
山頂に近づくにつれ、眼下に見える谷は
ますます深くなって、谷底に見える川が
だんだん小さくなって行きます。
突然、土砂の山が現れ行方を阻む
へんぴなわりに、交通量は結構多く、道は
一応、舗装はされているものの穴ぼこだらけ

で直径1m以上の大きい穴が、あちらこちらに
あいているというひどい状態で、
荷物を満載したトラックが、黒い噴煙をあげ、
その穴ぼこを避けながら蛇行運転で対
抗するので、危ない事、極まりなし。
しかたないので、迂回するはめに
コンクリートで造ってある谷側のガードレールが
ところどころ途切れているので、車の助手席に
乗っていて、生きた心地がしませんでした。
土砂ブリは少しましになっていたのが唯一の
救いでした
横で運転している巫さんに「ここちょっと危ないで。
気つけてや」と言うと「くるま、ときどき、おちますが、
だいじょうぶです。」とか言っておりましたが。

いや、実際2度くらい、危ない時がありました。
一度は危うく正面衝突寸前で、本当にもうあかんと
思いました。本当に冗談ではなく命がけの行程でした。
 
山岳地帯を走ると
遠くに滝が見えていました
 
しかし、わたし、実はこの時、別の問題をかかえて
いたのです。
その朝の食事の時、飲んだ豆乳が
なんかすっぱかったので、すぐの飲むのを止めたの
ですが。やっぱり悪い予感があたり、お腹がシクシク
し始めてきたのです。(海外でこんな経験されたこと
ありますか〜。ホント辛かった!)
 
まだまだひたすら
山岳地帯を走る・・・

そんなことで、良質な竹炭を焼いてくれる竹炭工場に、やっとの思いで
たどりついたのです。